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ドヴォジャーク:交響曲第8番 ト長調、作品88, B.163

ドヴォルジャークは1889年9月6日から23日の間に、南ボヘミアはヴィソカー村の別荘で、新しい交響曲のスケッチにかかり、11月8日プラハでスコアを仕上げた。3年前義兄のコウニツ伯爵からの買い求めたヴィソカーの別荘は、心の平穏と新たな創作へのインスピレーションを得るには格好の場所で、この作品には当時の作曲者の静かな幸福感が満ちあふれている。

初演は1890年2月2日、ルドルフィヌムでの芸術協会主催コンサートで、作曲者が指揮する国民劇場オーケストラにより行われ、自身が正会員におされたチェコ科学芸術アカデミーに献呈された。

第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ、4分の4拍子、複雑なソナタ形式。
チェロなどの奏でる変ロ長調(ト短調)の導入部についで、フルートがト長調主題(主和音上向3音ドミソ)を提示する。この音型は各楽章の主題に用いられている。様々な派生主題につぐロ短調副主題などを交え、華やかに展開し、各主題は提示部、展開部、再現部の出だしだけに使われている。

第2楽章:アダージオ、4分の2拍子、3部形式。弦楽合奏による静かな変ホ長調の導入部についで、フルートに小鳥の囀りのようなハ長調上向主題が出る。これはピアノ曲集『詩的音画』の第3曲「古城にて」を連想させる。中間部では低弦の刻む歩みと、ヴァイオリンの下降音型の反復の上で、フルートが主題派生音型を奏で、オーボエとのかけ合いが続く。主題はソロ・ヴァイオリンに移り、さらに華やかなトランペットの調べに受けつがれた後、冒頭部分が変形して再帰する。

第3楽章:アレグロ・グラツィオーゾ、8分の3拍子、3部形式。静かに波うち甘く歌うスケルツォ主題が、ト短調で第1ヴァイオリンに提示される。おどけたようなト長調のトリオ主題は、1幕オペラ『がんこ者』(1871年作)第9場のトニークのアリア「この若い娘に、あんな年寄りを押しつけて」の引用。ダ・カーポのあと楽しげなコーダとなる。

第4楽章:アレグロ・マ・ノン・トロポ、4分の2拍子、変奏(ロンド)形式。トランペットの光り輝くファンファーレについで、ト長調上向主題と従属主題がチェロで奏でられる。第3変奏では序奏のトランペット音型の断片が聞かれ、第4変奏では型通り(ハ)短調となり、オーボエとクラリネットがスラヴ行進曲を奏でる。これが延々と続き、結尾で序奏のトランペット音型が響きわたる。再現部の従属主題の上で奏でられるフルートのきらびやかな修飾音は、ロッシーニを思わせ、圧倒的な迫力のうちに全曲を閉じる。
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[ 2009/05/07 23:33 ] 音楽解説(チェコ音楽) | TB(-) | CM(-)



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