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大オーケストラのための劇的序曲「フス教徒」op.67, B.132

1883年11月のプラハ国民劇場の公式開場を前に、劇場総裁に新任されたシュブルトFrantišek Adolf Šubert(1849~1915)はドヴォジャークに、フス時代を題材とする劇(三部作)のための、付随音楽を書くよう依頼した。結局この劇は1幕しか完成せず、その序曲だけが演奏会用として残った。彼は8月9日からちょうど1ヶ月をかけ、ヴィソカー村の義兄コウイニツ伯爵の館でこの作品を仕上げた。

プラハ国民劇場は1881年6月11日、非公式に開場したが2ヶ月後に炎上したため、再開場は縁起をかつぎ、1862年の仮劇場開場と同じ11月18日が選ばれた。マチネで親友の常任指揮者アンゲル(1844~1905、在任1881~1905)指揮のもと、スメタナの祝典オペラ『リブシェ』序曲(夜に本公演)と、詩人ヴルフリツキーの祝辞についで、「フス教徒序曲」が演奏された。

 ここには12世紀から13世紀への移行期に作られた聖歌「聖ヴァーツラフのコラール」と、15世紀はじめの「フス軍団の軍歌」が引用されている。前者(1)「ボヘミアの地の支配者聖ヴァーツラフよ、われらに代り神に願いたまえ、キリエ・エレイソン」は、「ディエス・イレ」に似た ラソ/ ラファ/ ソ というエオリア旋法によっており、後者(2)「汝ら神の戦士にして法を守る者たち、神にご加護と勝利を願え」は、レレレレ/ ミドドミ にはじまる力強いコラールで、両者ともスメタナ、ヤナーチェク、スーク、V・ノヴァーク、マルチヌーらの作品に引用されている。指揮者のハンス・フォン・ビュローはこの作品を絶賛していた。

楽器編成:Picc.Fl.2, POb.2, Cl.2, Fg.2, Cor.4, Trp.2, Trb.3, Tuba, Timp. 大太鼓、シンバル、トライアングル、ハープ、弦。

序奏(レント・マ・ノン・トロポ、ハ長調、3/4拍子)は、木管のみによる静かなハ長調3/4拍子の下降主題にはじまり、すぐに9小節目から(1)、11小節目から(2)の主題が提示される。ティンパニ連打のあと叙情的な副主題がフルートとヴァイオリンで奏でられ、(1)(2)の主題が織りこまれる。トゥッティのフォルティッシモで主題が再帰する。

ソナタ形式の主部(アレグロ・コン・ブリオ、ハ短調、2/2拍子)は、5度音程2回上昇のあと下降するハ短調2/2拍子ではじまり、(1)(2)の主題が随所に顔を出す。やがて序奏の副主題の変形が変ホ長調で現れ、4つの主題が組み合わされて展開してゆく。ハープのグリッサンドが縦横にかけけぐり、金管が(2)の主題を轟かせ、主題とからみ合う。やや静かになって副主題による展開が行われ、フルートが主題を吹いて再現部に入る。曲はクレッシェンドし、シンバルが高らかに鳴らされ、導入主題のあとハ長調主和音で力強く終止する。
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[ 2010/11/07 10:38 ] 音楽解説(チェコ音楽) | TB(-) | CM(-)



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