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「グラゴル・ミサ」雑感

●NHK交響楽団1662回定期

日時:2009年12月12日(土)15:00開演

会場:NHKホール

曲目:
■チャイコフスキー: ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
(アンコール)
■クライスラー:レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース
■ヤナーチェク:グラゴル・ミサ

演奏:
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(vn)
メラニー・ディーナー(sp)、ヤナ・シーコロヴァー(A)、サイモン・オニール(T)、ミハイル・ペトレンコ(B)
指 揮:シャルル・デュトワ
管弦楽:NHK交響楽団
合 唱:東京混声合唱団

2009年12年12日16時からNHKホールで、デュトワ指揮するNHK交響楽団、4人のソリスト(ドイツ、チェコ、ニュージーランド、ウクライナ国籍)、東京混声合唱団による「グラゴル・ミサ」を聴いた。今までにこのミサは数回聴いているが、このホールで聴くのは実に、1976年秋のノイマン指揮チェコ・フィル以来である。全体の印象としては、最後の方で金管の音がやや乱れたが、立派な演奏だった。しかし以前のようには感動しなかった。

作品解説は当会編「ヤナーチェク声楽曲全集」に譲るとして、それ以外で気づいた点をあげてみる。この作品は、独唱部分が合唱とかぶらないよう作曲されているが、かぶる部分(わずか30小節)では独唱部分が聞えない所がある。それはオーケストラや合唱の音量という物理的問題で、ヤナーチェクが初演した当時の器楽奏者や合唱団員数は、遥かに少なかったと思う。だから演奏者数が倍増している今日では、『グレの歌』や『青髭公の城』ほどではないが、内蔵マイクLPを使ってもいいと思う。

独唱の各パートも、カノン進行の最後がわずかにダブルだけで、合唱部分のア・カペラは4小節のみである。
各部分の小節数を数えてみると、オーケストラのみが691、オルガン・ソロが(第5部の間奏も含め)175、合唱 233、ソプラノ独奏68、テノール独唱93で、バス独唱はわずか25、アルト独唱に至っては何と10小節に過ぎない。ヤナーチェクもずいぶん酷なことをしたものだ。わずか10小節のために、わざわざ外国から歌手を招かせるとは?
ヤナーチェクのこの作品は、のちの1945年に作曲されたコダーイの「ミサ・ブレーヴィス」の範疇に入り、歌詞に典礼文を用いてはいるが、むしろカンタータと言った方がいいかも知れない。

コダーイの作品は「グラゴル・ミサ」よりやや短い8部構成で、オルガンを含み、最初と最後*はオーケストラ(オルガン)曲を入れている。

彼が評価していたベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」の小節概数は、合唱 が1220、アルト独唱とテノール独唱が各370、オーケストラのみと、ソプラノ独唱、バス独唱がそれぞれ320小節である。
3者の小節数を比較してみると、ヤナーチェク作品がいかにオーケストラ優位になっているかが解る。
Orch. Org. Chor. S. A. T. B.
グラゴル・ミサ  : 691 175 233 68 10 93 25 (小節数)
ミサ・ブレーヴィス: 199  569(504) * 57 42 20 27
ミサ・ソレムニス : 320 1220 320 365 370 320
*注:コダーイの作品は、元来オルガン伴奏で書かれ、のちにオーケストラを加えたもので、
原曲の最終章に合唱は含まれない。



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[ 2009/12/24 07:29 ] レヴュー | TB(-) | CM(-)



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